聖音オーム、そして三輪

kohya_hibiki2009-06-27



実はロゴスとミュトスをつなぐものは聖音だけではありません。

お酒もまたそれらを繋ぎます。

wikipedia:オーム (聖音)オウム真理教の影響からネガティブな反応を示す人も多いことと思いますが、本来ロゴスとミュトスをつなぐ聖なる音。

そして、それは仏教(真言)ではア・ウン。神社の狛犬も後世そのモチーフとされています。しかし、本来の意味は聖なる2体をつなぐもの。それは音であり、酒であります。

そして、wikipedia:ホツマの『ア・ワ』も聖音オーム。ロゴスとミュトスが結合する鳴門の渦潮はまさに聖音オーム。天の渦女(アメノウズメ)である北極星と海の渦目(アマノウズメ)である渦潮。天地開闢の音の始まりがアーワゥから始まったというのも頷ける話。

アは古語で”私”という意味。『はじめに言葉ありき』のようにこの世界は私という明滅する因果交流電灯(宮沢賢治談)のようなもの。しかしそれだけではない。言葉だけでは説明できないものがあるワっ、のワが倭国のワ。和のワ。人と人との交流、愛の受け渡し、何かを共有し、分かち合うことにこそ、この世の喜びと幸福があるの。で、そのロゴスとミュトスをぐるぐるぐるぐるとつなぐのが聖音オーム。

天の星がぐるぐるとまわる中心に存在するのが天の渦潮の中心『北極星』であり、天(アマ)が海(アマ)に至っては海の北極星「渦潮」となる。そこを中心にクニができていったということはそれほどの想像力を必要としない。むしろそう考えないほうが想像力を必要とする。魏志倭人伝の方位のこじつけや地域興しのための遺跡の年代測定捏造など、官民をあげての迷走は今でも続いている。


その阿波は安房となって関東の東部に拠点を築く。そして戌亥の方角には眷属神。東京湾から見た古代文化の配置は四国のものとおそろしく酷似している。

四国の戌亥の方角には大神(おおかみ)信仰があり、その方角の石鎚山系の河の古代名は三輪河。聖なる三位一体が流れてくる川。


その三輪河の下流域にある椙本神社の神紋。奈良三輪神社からの勧請とされているが、根底に眠る思想が少し違います。境内から銅矛が出てきたり、古墳時代からの国宝太刀が伝承されている日奉部クサカ郷の二之宮小村神社とは三輪河を挟んでセットになります。

三輪は父・母・子の三位一体、そして三体妙見の意味。この三輪河源流域の瓶ヶ森という山には男山・女山・子持ち権現山の三位一体。そして、そこには瓶のような聖なる泉があります。(詳しくは尊星降臨記事平安時代に三位一体が封印され、本来イカルガの峯であった石鎚山石鎚神社が置かれました。本来の配置は戌亥の方角に三位一体の三輪、そして内湾を挟んで辰巳の方角に石土神社。なぜなら石(いわ)と土(つち・はにやす)は河が運び、下流域で人間がそれを使って土器などを作って食物を食すからであります。

そしてこの三輪河、古代より神聖視されていて酒造りが今でも盛ん。酒を神とする酒豪の文化があるところに三輪の文化あり。

三輪とは、神であり、水であり、酒であり、それを守護する大神(狼)のこと。三輪河周辺部では狼はオオカミと呼ばれ、それ以外の地域ではヤマイヌと呼ばれていた。

オオカミ(オオミワ)は水の守護なのです。

水と酒、狼と三位一体、そして三体妙見、これが三輪信仰の本質に迫るキーワード。wikipedia:犬神信仰のない土地に三輪神社があることは少し辻褄が合いません。


多摩川流域に存在したと思われる武蔵六之宮の杉原神社はこの椙本神社に対応します。そして、天津羽羽を祀る朝倉神社は武蔵二之宮に相当し、同じアラハバキを祀っています。アラハバキとは天津羽羽神の荒魂。すなわち北極星の荒ぶる側面。天白信仰とも呼べます。


そして、古代多摩川が目黒川に氾濫時につながっていただろうと推測される同じ地形が各地域に存在し、その構造と神社配置が似ています。

目黒川の下流域は品川。品川の”品”は三輪の神紋。そこで大国魂神社のお水取りが行われます。秩父と武蔵御嶽の眷属神に守られてこそ品川の三輪のお水取りは成功するのではないでしょうか。

そして、関東各所に存在する女体神社と大宮氷川神社の三体妙見も一部地域に存在します。

次に中央構造線のこと。南の内湾に三輪の水が三輪河(仁淀川多摩川)氾濫時にだけ注ぎ込み、北に中央構造線があるのは日本の中でも数少ないです。